2013/02/12

Chromebook C7 バグリポート

先日の日本語入力時のクラッシュは、事実上C7が使えない状態でしたのでバグレポートをしました。まずは勝手がわからなかったので、Chromebookのオフィシャルグループ "Chromebook Central "に質問を投稿したところ、非常に迅速かつ丁寧に対応して頂きました。結果としては既知のバグですでに対策が行われて次回のアップデートに反映させる予定と言う事でホッとひと安心。以下にユーザーからのバグリポート方法をまとめます。なお、まだ日本では発売されていないOSですし、対応は英語でという事になります。

一般にこういった事が起こった場合、アプリにデバッグフラグを立ててクラッシュさせ、クラッシュレポートと言われるデバッグ履歴を取得して、開発者に検討していただく必要があります。Chrome OS でその辺をどうやるのか不明だったのですが、すべてがシステマチックになっていました。まず、クラッシュレポートを取得するには、""設定" から "詳細設定を表示…" > "プライバシー" 項目の "使用統計データや障害レポートを自動的に Google に送信する"をチェックします。



次にクラッシュさせ、あるいはクラッシュしたら、リカバリーを行った後にアドレスバーに  chrome://crashes と入力するとクラッシュリポートページが開きます。



続いて、一番最新項目の "バグを報告する" リンクをクリックすると、クラッシュリポートページが開きます。



このページにリポートのテンプレートが表示されますので、それに沿ってなるべく詳しく状況をリポートします。「何も書かないで提出した場合は対応ができません」との注意書きがありますね。サブジェクトもちゃんと記入しないとレポートが提出できないようです。実際のクラッシュ情報(ダンプ)はすでに送られていますので、履歴のIDだけが目印になります、自分ではダンプは見れませんでした。

最後にサブミットしてリポートは終了です。あとは明示的に変えなければ自分のGmailに状況が逐次報告されます。ローカライズ周りはまだまだ使用者が少ないので大変だと思います。Betaを使っているわけですし、積極的に参加して早く良くなっていくといいと思います

また、クラッシュ以外の不具合は冒頭の "Chromebook Central" で対応していただけるようです。

続く......

2013/02/09

Chromebook C7 ベータで問題

一昨日アップデートしたベータ版 "Ver. 25.0.1364.68 beta" で日本語入力をするとブラウザごとクラッシュするようになりました。

速くタイプインすると100%クラッシュしますので、候補ウィンドウ周りの障害かと思います。今のところゆっくりタイプインするしかないようですが、使える状態ではありません。 自分の環境のみかもしれませんがご注意ください。

問題のレポートはしました。


2/12 追記

今日、この問題は次のバージョンでFIXされると連絡いただきました。
もう少しの辛抱なようです。


2/15 追記

本日のアップデート、”Ver. 25.0.1364.87 beta” で日本語入力時のクラッシュの問題は解決したようです。このアップデートもC7から行なっています。



2013/02/07

Chromebook C7 "Chrome OS" ってどんな?

2009年に "Chrome OS" が発表されてもう結構時間がたちました。"Chrome OS" がどんなことを標榜しているのかは、本家Googleが以下のような動画をOSのリリース時に出しています。(日本語字幕あり) まあ、早い話が「今やブラウザーと過ごす時間がほとんどなので、データはすべてネットに置いてブラウザーだけ動けばいいじゃん。だったら軽くて速いのが作れるし」って事ですね。


登場から4年経ち、この命題は昨今のスマートフォンやタブレットの爆発的な普及を横目にどれだけ実用的に達成されたのでしょうか? 途中、シングルウィンドウからマルチウィンドウへの変化はあったようですが、現在でも "Chrome OS" は基本ローカルにユーザーアプリケーションを持ちませんし、インストールもできません。いくつかのオフラインアプリはありますが、それも "Chrome ブラウザ" の手の内で動くものです。これは他の端末類、PCやスマートフォン、タブレットとは決定的に違う特徴で、ある意味 "孤高" と言っても良い潔さです。 "Chrome OS" を使うと言う事は、Googleが始めた「実験」に参加する感じが少なからずあります。

そんな訳でこいつを使うにはどうしてもネットワークへの接続が必要になります。初期のモデルでは3G携帯ネットへの接続チップを積んだものがありますが、フルブラウザなので3Gの帯域速では到底まかなえるわけがありません。しかしここへ来て4Gの普及が加速しだしたので、C7の様なWi-Fiモデルでも、"携帯ネットWi-Fiルータ" があれば「どこでもフルブラウザ」な時代になって来ました。やっと"Chrome OS" の花が開く条件が揃ってきたわけですね。それがスマホの普及によって牽引されているのは皮肉な事実ですが…。

残念ながら自分の住む地域の携帯ネットのインフラは大変遅れており、自宅などは3GどころかGSM^^; どうがんばってもモダンな環境は望めません。もっともそれはスマホやタブレットでも同じ事で、自分のスマホはデータ接続を解約して Wi-Fi があるところでしか電話機能以外は使えません。もし高速な携帯ネットが使えるなら、自分の感じ方が大きく変わるかも知れないことをお断りしておきます。

ともあれ、そんな "Chrome OS" は自分にとって使えるのでしょうか?
まず結論から言いましょう。このC7は "Ubuntu 12.04" とデュアルブートになっています。が、もうほとんどUbuntuを立ち上げる事はなくなりました。

無数のアプリをインストールし運用出来る "Ubuntu" と比べれば "Chrome OS" が出来ることは圧倒的に少ないです。また、ローカルにアプリをインストール出来るスマホやタブレットに対してさえ劣ってる状況。しかし "Google+"が発進して以降 "Chrome" の機能の統合と多様化はめざましく進化しています。ブラウザアプリや拡張も有効利用すると、日常の運用はしっかりカバーされるようになりました。幸い職場も "Google APP" に移行したので業務上の親和性も確保されています。

もちろんいくつかの不満はありますし、もっとフレキシブルなシステムであって欲しいと思う場面もあります。しかし軽快で信頼できる強力なフルブラウザ環境がすぐに手に入るメリットは、他と替えがたく思うようになってきました。これは機能偏重の自分のスタンスからすれば目から鱗の変化です。しっかり Google の罠に嵌ってますね^^;

まあ、"Chrome" で出来ないような作業はリソースも喰うのでデスクトップに任せればいいのですし、いざとなったら "Ubuntu" もあります。ちなみにC7での "Ubuntu" の操作感は "Chrome OS" 比べると鈍重でハードウエアのコントロール性も悪く、あえて使う気になりません。アイドルでもバックグラウンドで沢山プロセスが動いていて本体が熱くなります。

と言う訳で、次回からはそれぞれの機能をクローズアップして行きたいと思います。ほぼ同じことがデスクトップOSの "Chrome ブラウザー" でも出来ますので、自分の環境がどこでもシームレスに構築出来てすごく便利です。その過程で "Chrome OS" への思いを伝えて行きましょう。

続く.....

2013/02/01

Chromebook C7  OSをベータ版に


"Chrome OS" の標準なビルドは当然ながら "安定版(Stable)" で、1月20日時点では "Ver. 23" でした。すでに巷では安定版 Ver. 24のブラウザーがリリースされていて、OSは少し遅れていることになります。 "Chrome ブラウザー" のVer. 23と24の間には体感できるパフォーマンスの差がありますし、Chromeのベータ版はけっこう安定しているので、OSのビルドチャンネルをベータ版にしてアップグレードしました。

この操作はローカルのファイルを全てワイプしてしまいますので、デイスクに保存したファイルはバックアップしておかないと無くなってしまいます。Chromeそのものは、同期してしまえばすぐに元の状態に戻りますから全く心配ありません。このへんがこのOSの大きなメリットでしょう。

操作は至って簡単でした。
まずブラウザの右上の三アイコンから "設定" を開いて "ヘルプ" を展開します。そして開いたヘルプの "詳細情報" をクリックすると…、



"チャンネル" という項目が現れ、ブルダウンメニューボックスに "Stable" "Beta" "Dev" の3項目が表示されるので "Beta" チャンネルを選択するだけ。もちろん "Dev"でも良いのですが、それなりに覚悟が要るのでパスします^^;



選択すると以下の画面が表示され、Bata版のダウンロード状況がわかります。 ファイルサイズは300〜400MB程度だと思われます。



ダウンロードが終わると再起動を足するボタンが現れるので再起動します。実際にアップグレード作業が行われるのはこの再起動中で、コンソールタイプのメッセージウィンドウが表示されるのを見つつ終わるまで放っておきました。



立ち上がったら普通にログインして "Chrome Sync" で同期を取ればおしまい。バックアップしておいたファイルを戻せば以前と同じように使えます、素晴らしい!!



現在、Beta版のバージョンは"25"。 デスクトップ OSでも "Web Speech API" の恩恵で音声認識ができるようになりましたよ。まだ日本語で使うのは少し厳しいようですけど…。

さて、アップグレードの効果は?
まず、WEB表示が高速になりサクサク感が向上しました。 そして全体の振る舞いがスマートに。これは動き方を煮詰めたのだと思いますが、操作の一体感が良くなった感じ? です。更に、以前に書いた縦配置時のランチャーバーの不具合が完全に解消されました。C7はかなり横長のディスプレーですし、ランチャーを画面下に配置すると "自動的に隠す" にしてもすぐに反応してとても邪魔だったのですが、縦配置しにたら問題なし。まぁ、さらに "Unity" っぽくなっちゃいましたけどね。

現在のところ、"Beta" 故の問題は見当たりません。このアップグレードは価値あるものでした、お薦めします。

続く......

2013/01/24

Chromebook C7 メモリ増設追記


"Chrome OS" のメモリの使い方について詳しい情報を見つけましたので、前回の項が認識不足だったこともあり、少し補足します。こちら"Out of memory handling"(英語)にOSがメモリを使いきってしまった時の処理が書かれています。2011年9月時点での振る舞いは、
  1. Swapは使用しない。
  2. メモリを使い切ってしまったら "OOM(Out of Memory) Killerを発動する。
  3.  "OOM Killer" はプロセスをランダムにKillするので、もしバックグラウンドのプロセスだったら静かにKillしてフォーカスされた時にリロードする、フォアグラウンドのプロセスだったら“He’s dead, Jim” を表示する。
タブをたくさん開いたり、Flashが暴走した時などに現れますね。
という事になります。原文は以降にそんな振る舞いを避けるための提言がされているのですが、使っている限りでは今でも状況は変わっていないように思えます。
OOM Killerは他のLinux系OSでも標準で実装されていて、明示的に設定しないとKillしてはいけないプロセスが葬られて問題になったりしますが、”Chrome OS” では基本ブラウザのプロセス類が個々にしか動いてないので、こいつが出て「うゎ!」とは思いますが、舌打ちする程度で済みます^^; 

OSはギリギリまでがんばってくれるようなので、2GBのままでも結構使える印象に間違いはなかったようです。
ちなみに、手持ちのUbuntu 12.10機でSwapをOffにして次々とタブを開いて見たところ、メモリを使い果たした頃にマウス以外は沈黙してしまいました。またSwapをOnにして同様にすると、極端に遅くなってカクカクになりタブが開けなくなって来るので、普通気づいてやめますね。

ブラウザのハンドリングに特化したOSのメリットはこんなところにもあるようです。

今日は短いですが、続く.......

2013/01/21

Chromebook C7 メモリ増設

いきなりメモリ増設?と思われるかも知れませんが、Chromeはブラウザ本体、レンダリングエンジン、プラグイン連絡の3つのプロセスと各タブや拡張機能がすべて独立したプロセスとして動作するので、高速で耐クラッシュ性も高いのですが強烈にメモリを喰います。他に使用している4GB搭載のマシンでも、時にメモリを喰いつぶしてSWAPに入り極端に遅くなってしまいます。そこでメモリを開放するのですが、SWAPも開放してやらないと本来の使用感には戻らず面倒なことこの上ない。

あぁ、それなのにC7の標準メモリはたったの2GB(T_T) これでは相当に気をつけて使わないとなりません。タブをいくつも開くなんてのは夢です。そこでさっさとメモリを増設しました。

C7で使われている "Intel NM70 Express" チップセットはメモリを "PC3-12800 8GB" までサポートしています。また、C7のカーネルオプションを調べてみると、ビルドは32bitですが "PAE (Physical Address Extension)" が設定されていますので、オーバーヘッドはありますが32bitでも4GB以上のアドレス空間に対応しています。

後述するデュアルブートのOSは64bitにする予定ですし、ここはメーカー保証の対象外となっても最大の8GBを搭載することにしました。ただし、Windous姉妹機の仕様では最大4GBとなっており、やや冒険ではありました。

仕様では "DDR3 SODIMMスロット" が2つ装備され、ひとつに2GBのメモリが装着されていると言うことなので、Ebayでメーカー不詳の "PC3-10600 SODIMM 4GB" を2枚で送料込み $32.75で購入しました。メモリも安くなったものです。経験上、不詳品でスペックを追求するとろくな事がないので "PC3-12800" にはしませんでした^^;

さて実際に交換ですがその前に。
C7はメモリ増設のために本体裏のカバーを開けるだけで保証の対象外となります。写真がそのための封印シールです。このシールを剥がさないと止めネジを外すことができません。価格を下げるため必要最小限の仕様で売っておいて、「なんだかなぁ」とは思う部分ではあります。もっとも、離島住まいなので最初から期待もしてないのですが…。


ではシールを剥がしてネジを外します。必要なのはこの1本だけです、両側のネジは緩めません。


ネジが取れたらそのままの状態でカバーを手前(ネジ側)へスライドさせます。足ゴムを掴むとよいです。


4mmほど引いて何かに当たって止まってから、カバーの前端(ネジ側)を上に持ちあげるとそのまま簡単に外すことができました。簡潔でとても良いデザインですね。


中央にDIMMソケットが2つあったので、手前のソケットから標準2GBのメモリを外し、購入したメモリを写真のように双方に装着しました。なお、標準のメモリも "PC3-10600" でした。メーカーは台湾の "Nanya" です。

メモリを装着したら逆順でカバーをして終わりです。さて、ドキドキのブートアップ。

やたっ! 問題なく立ち上がり、Chrome OSからしっかり8GBが認識されていました。後に全領域を使い切ったりしていますが、問題は起きていません。メモリ不足のことは忘れて非常に快適に使えています。

続く....

2013/01/17

Chromebook C7 起動時間


今回はシステムの起動時間についてレポートしましょう。

"Chromebook C7" はすでに発売されていたWindowsノートPCの転用ハードです。したがって機器構成は専用とは言えず、更にストレージがハードディスクであることもあって、ARM機のように10秒以下でのブートアップは叶わないようです。では実際にはどうなのでしょうか?実測時間で以下のようでした。

電源投入からログイン画面まで   約25秒
パスワード入力からデスクトップの表示まで 約9秒
ランチャから空の "Chrome ブラウザ"の起動まで 約1秒。

パスワードのタイプイン時間を入れても電源投入から40秒前後で実際に使える状態になります。起動してしばらくモッタリする感じもありません。この先はネットの接続速度によるので、タブがいくつか開いたままで起動した場合はその読み込み時間が必要ですが、十分に高速で気軽に使うことができます。

更にディスプレイリッドを閉めたスリープからは、リッドを開ける前に立ち上がる高速起動さなうえ、5時間ほどのスリープでもバッテリーの消費量は数%程度と素晴らしいパフォーマンス。日常的にはほとんどシャットダウンせずリッドの開け閉めだけで即座に使えるいい相棒です。

ただしスリープ中はイーサもWi-Fiも停止してしまうので、"待受け" や "自動同期" はできません。ノートPCですからそれで当然ではありますが、携帯端末としてここは弱点と言えるでしょう。

そんなわけで現時点ではあまり必要性を感じませんが、ハードドライブをSSDに換装すればその性能差から起動時間は半分程度に短縮されそうです。"Chrome ブラウザ" は各タブや拡張も含めてほとんどメモリ常駐で動くので使用感もそんなに変わらないでしょうが、そのうちSSD化してみましょう。と言うか、いまどきのノートがHDDってのは$199の威力ですね、その割には不満なく動くのはさすがだと思います。

最後にシャットダウン時間、これは約8秒。文句ありません。


番外:
今日(1/17)ファームウェア(BIOS)とOSのアップデートが入りました。アップデートアイコンがタスクトレイに表示されて、カーソルを当てると再起動を促するメッセージが表示されます。再起動をするとブートの途中からアップデートが開始。ファームウエアの更新があったためかCPUファンが聞いたこともない音で高速回転を始め、アップデートは3分ほどで終わりましたがログインしても一向にファンの回転は下がりません。怖くなってシャットダウンしてから再起動したら正常になりました(^_^;)

アップデートはFlash回りの更新が主なようです。このアップデートで、

Chromeは Ver. 23.0.1271.111
Firmwareは Google_Parrot.2685.37.0

になりました。"Chrome OS" の "Stable" バージョンはまだ "23" なんですね。後述しますが、システムのチャンネルは "Beta" や "Dev"(開発版) を選ぶこともできます。

続く......